MODEL PLAN

モデルプラン

小さい群島に囲まれたくらし

第1回「瀬戸内国際建築デザイン実施コンペ2025」フリーランス部門 審査員特別賞3
第1回「瀬戸内国際建築デザイン実施コンペ2025」フリーランス部門 オーディエンス賞

小さい群島に囲まれたくらし

私たちは瀬戸内のランドスケープや文化の特徴を住宅に取り入れ、新しいくらしを提案します。
私たちが考える瀬戸内の特徴とは、主に2点です。

①瀬戸内海に浮かぶ島々は、それぞれが独立し、様々なかたちがあるにも関わらず、どこかまとまった全体性があること。
②瀬戸内海に浮かぶ島々で暮らす人々は、買い物や学校、病院など、必要に応じて、複数の島を行き来をしながら生活をしていること。

このような特徴を以下のように、住宅に置き換えます。

①様々なかたちの空間があり、それらが独立しつつも多島海のランドスケープのような全体性を持つ住宅であること。
②寝ることや、食べること、お風呂に入ることなどくらしの行為によって異なる特徴をもった空間を転々としながら1日を過ごすこと。

具体的には、まず群島に囲まれた海のような地形をつくり、それらの地形との関係性から部屋を配置していきます。
各部屋は寝室や子供部屋など具体的な用途を定めずに、それぞれの空間的な特徴から使い方を決めていきます。
朝日が差し込む場所が寝室となったり、入江のようなプライベートな場所がお風呂になったり、
すり鉢状の空間がホールになったり、全てのランドスケープが一望できる場所がリビングになったり、
多島海のようなランドスケープがつくる多様な空間をくらしの行為に読み替えながら、くらしの全体像をつくっていきます。

瀬戸内の人々が、島を渡りながら生活しているように、1日の中や季節によって、居場所を選びながらくらしを展開していくことで、
四季や風景の変化を感じられ、瀬戸内の文化や風景に思いを馳せることができるくらしの提案です。